生活科以外の学習に繋がりますか?(低学年)

例えば、算数科として、綿の実の数を数えたり、繰った綿の重さを量ったりする活動を数量関係の学習と関連させることができます。
図工科では、収穫した綿花を使って作品づくりをしたり、収穫後の綿の木を使ってリース作りをしたりできます。
また、収穫した綿を糸車で紡ぐ体験ができれば、国語科の教科書単元「たぬきの糸車」の理解を深めるだろうと思います。

生活科での、学習展開の例はありますか?

例えば、このような単元が考えられます。

(1)大単元名

げんきにそだて たくさんそだて

(2)単元の目標

綿を大切に、継続的に育てることを通して、それらの変化や成長の様子に気付くとともに、それらに親しみをもち、適切に世話を続けることができる。

(3)小単元

Ⅰ わたの あかちゃんを たんじょうさせよう(5月末)

【目標】
綿が実ることへの願いをもって種をまき、これからの世話や成長の様子に関心をもつことができる。

【児童の活動】
・綿の成長について見通しを持つ。(写真や書籍などを見せて紹介をする)
・綿の種を観察し記録する。
・ビニールポットに土を入れ、種まきの準備をする。
・種をまく。

Ⅱ げんきにそだて わたの子ども(6月中)

【目標】
継続的に綿の世話をする中で、綿の様子を観察し、変化や成長の様子に気付くとともに、変化や成長に合わせて、適切に世話を続けることができる。

【児童の活動】
・水やりの当番などについて話し合う。
・観察し記録する。(双葉)
・観察し記録する。(移植前:本葉3〜5枚の時)
・移植の準備をする。(綿畑を耕す)
・移植をする。
・観察し記録する。(移植後、高さ30㎝程になった時)
・草取りをする。

Ⅲ もりもりそだて わたの木(7月・9月)

【目標】
つぼみや開花、結実など、自分たちが栽培してきた綿の変化や成長に気付き、その成長を喜ぶとともに、親しみや愛着をもち、大切にすることができる。

【児童の活動】
・施肥をする。
・支柱立てをする。
・摘心をする。
・観察し記録する。(葉・つぼみ・花・実・全体)
・これまでの成長について、振り返ったり、調べたり、クイズをつくったりする。

Ⅳ わたの実 できた(9月)

【目標】
はじけた綿の実を観察したり、綿つみをしたりして、自分たちが栽培してきた綿の変化や成長に気付き、その成長を喜ぶとともに、親しみや愛着をもち、大切にすることができる。

【児童の活動】
・観察し記録する。(はじけた綿の実)
・綿つみをする。

Ⅴ わたの木と おわかれしよう(12月)

【目標】
収穫し終えた綿の木を抜き取ったり、畑をならしたりして、綿の栽培を終える活動をし、これまので世話などについて振り返り、植物を育てることの喜びやたのしさ、苦労や難しさなどについて振り返る。

【児童の活動】
・綿の木を抜き取る。
・畑の草取りをする。(元の状態に戻す)
・綿の成長や気づきを物語や絵本、クイズなどで表現する。

Ⅵ ふわふわコットンで つくろう(1月)

【目標】
綿繰り(種と木綿を分ける活動)をして、植物が種から育って成長し、また同じたねをつけて生命をつないでいることに気付いたり、収穫した木綿を使った作品作りをしたりする。

【児童の活動】
・綿繰りを体験する。
・繰り綿を使って作品づくりをする。
・綿の種の数や、繰り綿の重さを調べる。(算数科との関連)
・糸車を体験する(国語科との関連)

どんな学習活動ができますか?(生活科)

4タイプの活動ができると考えています。

(1)栽培
・畑づくり(草ひき)
・畑おこし
・種まきの準備(ポリポットに土を入れる)
・種まき
・水やり【常時活動】
・畝づくり(マルチ敷き)
・植え替え
・畝の草ひき
・追肥
・支柱立て
・摘心
・畑の片付け

(2)体験
・綿花収穫
・綿繰り(綿繰り機を使って)
・糸づくり(紡錘車/糸車を使って)
・綿打ち(簡易の綿打ち弓を使って)
・織物(栞など)

(3)表現  ※国語科・図工科との関連あり
・観察記録
・絵本づくり
・カルタづくり
・絵画/工作(収穫した綿花を使って)
・ものづくり(収穫後の枝を使ったリース)

(4)交流
・栽培中の様子を伝え合う(他校などと)
・栽培/学習したことを伝える(保護者や他学年に)

指導要領と関連させられますか?(生活科)

『小学校学習指導要領』には、生活科の目標が4つ示されています。

その中で(2)(3)(4)の目標と関連させるのがよいと考えています。

(2)自分と身近な動物や植物などの自然とのかかわりに関心をもち,自然のすばらしさに気付き,自然を大切にしたり,自分たちの遊びや生活を工夫したりすることができるようにする。

(3)身近な人々,社会及び自然とのかかわりを深めることを通して,自分のよさや可能性に気付き,意欲と自信をもって生活することができるようにする。

(4)身近な人々,社会及び自然に関する活動の楽しさを味わうとともに,それらを通して気付いたことや楽しかったことなどについて,言葉,絵,動作,劇化などの方法により表現し,考えることができるようにする。

また、『小学校学習指導要領』には、生活科の内容が9つ示されています。

綿の栽培活動は、内容(7)と関連します。

(7)動物を飼ったり植物を育てたりして、それらの育つ場所、変化や成長の様子に関心をもち、また、それは生命をもっていることや成長していることに気付き、生き物への親しみをもち、大切にすることができるようにする。

1・2年生どちらで育てられますか?(生活科)

どちらで栽培してもよいと考えています。

『小学校学習指導要領・生活科』の【目標と内容】が、2学年共通で設定されているためです。

【資料】小学校学習指導要領(生活科)とその解説

指導計画の作成と内容の取扱い(指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする)】には、次のように記されています。

第2の内容の(7)については,2学年にわたって取り扱うものとし,動物や植物へのかかわり方が深まるよう継続的な飼育,栽培を行うようにすること。

また、それについて、『小学校学習指導要領解説編・生活科』では、次のように解説されています。

9項目の内容を第1学年と第2学年にどのように配置するかは,各学校の判断にゆだねられているが,第2の内容の(7)については,従前より2学年にわたって取り扱うこととしている。
2学年にわたって取り扱うとは,第1学年でも第2学年でも取り扱うということである。これは,飼育・栽培という活動の特性から一回限りの活動で終わるのではなく,経験を生かし,新たなめあてをもって,繰り返したり長期にわたったりして活動することを意図したものである。
2学年にわたって取り扱う場合,その取り扱い方を創意工夫する必要がある。例えば,第1学年では飼育,第2学年では栽培(又はその逆)といった方法や,第1学年でも第2学年でも飼育と栽培の両方を行う方法があろう。また,例えば,小動物を育てながら一緒に野菜などを栽培して,それを小動物のえさにする方法もあろう。栽培では第1学年の春から秋にかけて行い,引き続いて第2学年の春にかけて行う方法も考えられる。各学校において,児童の実態,飼育・栽培に関する環境,活動のねらいに応じて創意工夫することが求められる。
今回の改訂では,特に継続的な飼育・栽培を行うことを強調している。これは,自然事象に接する機会が乏しくなっていることや生命の尊さを実感する体験が少なくなっているという現状を踏まえたものである。動物や植物へのかかわり方が深まるよう継続的な飼育・栽培を行うとは,一時的・単発的な動植物とのかかわりにとどまるのではなく,例えば,季節を越えた飼育活動で成長を見守ること,開花や結実までの一連の栽培活動を行うことなどである。そのような活動を通してこそ,動植物どちらの場合も生命の尊さを実感することができると考えられる。児童は,長期にわたる飼育・栽培を行うことで,成長や変化,生命の尊さや育て方など様々なことに気付き,親身になって世話ができるようになるのである。

 

生活科で綿を育ててもよいのですか?

よいと思います。

『小学校学習指導要領解説・生活編』に次のように記されています。

なお,どのような動物を飼育し,植物を栽培するかについては,各学校が地域や児童の実態に応じて適切なものを取り上げることが大切である。
飼育する動物としては,身近な環境に生息しているもの,児童が安心してかかわることができるもの,えさやりや清掃など児童の手で管理ができるもの,動物の成長の様子や特徴がとらえやすいもの,児童の夢が広がり多様な活動が生まれるもの,などが考えられる。
栽培する植物としては,種まき,発芽,開花,結実の時期が適切なもの,低学年児童でも栽培が容易なもの,植物の成長の様子や特徴がとらえやすいもの,確かな実りを実感でき満足感や成就感を得られるもの,などの観点を考慮しながら選択することが考えられる。
また,動物や植物との出会いを工夫することも大切である。

・・・内容(7)の解説より・・・

綿は教科書に載っていますか?(生活科)

日本文教出版の生活科の教科書に、栽培植物の例として示されています。

単元名 はなが うたうよ るんらららん(なにをそだてようかな)

・P33 花の写真
・P34 種の写真
・P36 子葉の写真
・P38 本葉の写真
・P39 つぼみの写真

【資料】その他の教科書

東京書籍 掲載なし。
教育出版 掲載なし。
光村図書 掲載なし。
学校図書 掲載なし。
信濃教育会出版部 掲載なし。
大日本図書 掲載なし。
啓林館 掲載なし。
啓林館 教科書付属の『せいかつめいじんブック』
はなもやさいもいっぱい1
P22に、種、子葉、本葉、花、綿花の写真があります。